Access 2016の 画面を確認しよう

各部の名称、役割実際にAccessの操作を行う前に、画面を見ておきましょう。Access 2016の画面には、リボンやタブなどのほかに「ナビゲーションウィンドウ」が表示されます。Access 2016の画面構成 Accessの画面は、大きく3つの要素で構成されています。1つ目はファイル操作のボタンや項目がある「リボン」です。リボンには、[ファイル]や[ホーム]など、機能ごとにいくつかのタブがあります。2つ目は、データベースファイルのオブジェクトが表示される「ナビゲーションウィンドウ」です。テーブルやフォームなどのオブジェクトの内容は、ナビゲーションウィンドウの右側に表示されます。リボンには、たくさんのボタンや項目がありますが、はじめからすべての機能を覚える必要はありません。本書のレッスンを進めて、使う頻度の高い機能を順番に覚えていきましょう。▶キーワードMicrosoftアカウント p.418移動ボタン p.418オブジェクト p.419クイックアクセスツールバーp.419クエリ p.419タッチモード p.420テーブル p.420ナビゲーションウィンドウ p.421フォーム p.421リボン p.422レポート p.422 20161109192903 ❶クイックアクセスツールバー 常に表示されているので、目的のタブが表示されていない状態でもすぐにクリックして機能を実行できる。よく使う機能のボタンも追加できる。作業中のファイル名が表示される ❷タイトルバー データベースファイルのある場所とファイル名、ファイル形式が表示される。Access 2016のデータベースファイルは、「(Access 2007-2016ファイル形式)」と表示される。リボンには2つの 表示モードがあるリボンはマウスの操作に適した「マウスモード」とタブレットなどでタッチ操作をするのに適した「タッチモード」の2つの表示方法で切り替えができます。マウスモードでは標準のリボンやボタンが表示されますが、タッチモードに切り替えるとボタンの間隔が広がるので、タブレットで操作をしているときにボタンをタッチしやすくなります。クイックアクセスツールバーに[タッチ/マウスモードの切り替え]ボ タンが表示されていないときは、[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]‐[タッチ/マウスモードの切り替え]をタッチしてボタンを表示しましょう。 20161109193034 20161109193126 ❹ユーザー名 Microsoftアカウントでサインインしているユーザー名が表示される。Officeにサインインしていないときは、ユーザー名ではなく「サインイン」と表示される。 ❺ナビゲーションウィンドウ テーブル、フォーム、クエリ、レポートなどデータベースファイルのオブジェクトの一覧が表示される。 ❻移動ボタン [先頭レコード]ボタン( )や[前のレコード]ボタン( )、[次のレコード]ボタン( )、[最終レコード]ボタン( )をクリックして、表示しているレコードを切り替えられる。中央に編集中のレコード番号と合計のレコード数が表示される。 20161109193249 ナビゲーションウィンドウの役割を覚えよう Accessを使い始める前に、Accessの画面を覚えておきましょう。Accessの画面は、リボンやナビゲーションウィンドウなどで構成されています。その中でもナビゲーションウィンドウはAccessを使う上で重要なウィンドウです。テーブルやフォーム、クエリ、レポートなどのオブジェクトはナビゲーションウィンドウに表示され、そこからオブジェクトを開けます。

フィールドの幅を 変えるには

テーブルのデータシートビューでは、それぞれのフィールドがすべて同じ幅で表示されています。見やすくするために、フィールドの幅を調整しましょう。1 [顧客テーブル]を開く 20161117124938 ▶キーワードデータシートビュー p.420テーブル p.420フィールド p.421レコード p.422レッスンで使う練習用ファイルフィールド幅の調整.accdbレコードの高さを変更するには以下のように操作すれば、データシー トビューでレコードの高さを変更できます。レコードの高さを変えると、フィールド内に表示しきれないデータを2行以上で折り返して表示できます。なお、高さの変更はすべてのレコードに適用されます。 20161117133418 20161117133458 2 [顧客の氏名]フィールドの幅を調整する 20161117133611 ドラッグ操作でも幅を変更できるフィールド名の境界線をマウスでドラッグすると、フィールドの幅を自由に変更できます。 20161117133758 3フィールドの幅が広がった 20161117133838 間違った場合は?手順2で間違ってフィールド名の▼をクリックしてしまったときは、フィルターのメニューが表示されます。[キャンセル]ボタンをクリックして、再度操作をやり直しましょう。 4 残りのフィールドの幅を調整する 20161117133936 フィールド幅を調整してデータシートを見やすくしよう テーブルを作った直後は、データシートビューのフィールドはすべて同じ幅になっています。フィールドの幅が狭すぎてデータがすべて表示されないときは、このレッスンの手順で操作すると、フィールドに入力されている最大文字数に合わせて、幅が自動的に広がります。逆に、フィールドの数が多く、1つの画面にたくさんのフィールドを表示したいときは、フィールドの幅を狭くします。入力するデータやテーブルの内容に応じて、フィールドの幅を適切に調整しておきましょう。  

Accessとは

Accessは「データベースソフト」と呼ばれるジャンルのソフトウェアです。このレッスンでは、Accessを使うとどういうこAccessを使ってできること とができるのかを紹介します。Accessならさまざまな業務に対応できるパソコンを業務で使うことを考えてみましょう。パソコンを使ってあて名書きや財務会計処理、販売管理などの処理をしたいときは、専用のソフトウェアを使うのが一般的です。Accessには、さまざまなデータを扱う機能があるため、専用のソフトウェアを購入しなくても、いろいろな業務に対応できます。会計やあて名書き、売り上げ管理ソフトなどを購入しなくても、Accessだけでさまざまな業務ができ◆あて名書き名刺などの情報を入力して、ハガキやあて名ラベルを作成できる 20161102133639 ◆財務会計仕訳伝票などの情報を入力して、決算報告書などの資料を作成できる◆販売管理受注伝票などの情報を入力して、請求書などの帳票を作成できるAccessはデータベースソフト「データベースソフト」とは、さまざまなジャンルのデータを蓄えて、データの抽出、集計、印刷を行うためのソフトウェアです。以下の例を見てください。Accessでは、名前や電話番号、住所、売り上げなどの膨大なデータを蓄積し、目的に応じて特定の住所や顧客情報、条件に基づいた売上金額などを瞬時に取り出せます。抽出・集計したデータから請求書や売上伝票、あて名ラベルを作成することもできます。このように、1つのソフトウェアでさまざまな業務や 目的に対応できるのがデータベースソフトの最も大きな特長です。作業を効率化できる会計ソフトや販売管理などの専用ソフトの場合は通常、入力項目を自分で増やすといったことはできません。Accessで作るデータベースは、必要に応じて新しく入力したい項目を増やしたり、入力画面を自分で自由に作成したりすることができるので、情報を効率よく管理できるようになります。 ●データの蓄積と管理 20161102134039 複雑な業務にも対応できるAccessは、住所録からあて名を印刷するといった簡単な使い方から、得意先の名簿や売上伝票、請求伝票などを使った売り上げ管理や請求管理まで、一度にたくさんの情報を取り扱う複雑な業務に利用できます。より高度なAccessの使い方は、活用編で解説します。請求書のほか、さまざまな業務で用できる書類を作成できる 20161102134202 ●データの抽出・集計 20161102134254 ●データの印刷 20161102134359

Accessを使うには

起動、終了Accessを使って実際にデータベースを作る前に、Accessの起動方法と終了方法を覚えておきましょう。Accessが起動し、手順4の画面が表示されたら準備が完了します。Windows 10でAccessを起動 1 .[すべてのアプリ]を表示する 20161107154132 ❶[スタート]をクリック❷[すべてのアプリ]をクリック注意 Windows 10の[スタート]メニューおよび[スタート]メニューに表示される内容はバージョンアップによって変更される場合があります キーワードMicrosoftアカウント p.418OneDrive p.418データベース p.420ショートカットキー/c+e················ スタート画面の表示a+¢·······アプリの終了Windows 7でAccessを起動するにはWindows 7では、以下の手順でAccessを起動できます。[スタート]メニューにAccessがないときは、パソコンにインストールされていません。付録2を参考にAccessをインストールしましょう。 2. Accessを起動する 20161107154742 20161107154830 20161107154839 3 .Accessの起動画面が表示された 20161107154947 Microsoftアカウントを使うと何ができるの? Microsoftアカウントとは、マイクロソフトがインターネットで提供するさまざまなサービスを使うためのアカウントのことです。それらのサービスの中にはOneDriveと呼ばれるクラウドストレージサービスがあります。 AccessではOneDriveにデータベースファイルを保存したり、OneDriveに保存したデータベースファイルを読み込んで作業したりすることができます。本書では、MicrosoftアカウントでOfficeにサインインした環境での操 作を紹介します。 4. Accessが起動した 20161107155104 Microsoftアカウントでサインインするには MicrosoftアカウントでサインインしていないWindows 8.1やWindows 7でも、いつでもAccessからMicrosoftアカウントでサインインできます。詳しくは付録2を参照してください。間違った場合は?手順2で違うソフトウェアを起動してしまったときは、手順5を参考に[閉じる]ボタンをクリックしてソフトウェアを終了してから、もう一度Accessを起動し直します。  

MySqlとAccessデータベースの区別について

  • MySQLとAccessは何ですか?
  • MySQLとAccessの区別

周知の通りに、phpとasp.netはサイトつくりに必要であり、この前、皆さんに企業サイトつくりをめぐって両者の区別を紹介していたが、多くのウェブマスターはMySQLとAccessデータベースの区別がつかないため、本日両者の区別を簡単に紹介します。

MySQLとAccessは何ですか?

Microsoft Office Accessはマイクロソフト社がデータベースエンジンのグラフィックのユーザインタフェースとソフトウェア開発ツールを一体化したデータ管理システムであり、このシステムは独自の形式でデータをAccess Jetに基づくデータベースエンジンに保存し、データの直接導入或いはデータリンクが可能です。AccessはVisual Basicマクロアセンブリ言語に対応し、対象向けのプログラミング言語であり、各種対象の引用が可能で、DAO(データアクセス対象)、ActiveXデータ対象とその他数多くのActiveXモジュールを含みます。

MySQLはオープンソースの関係型データ管理システムです。関連データベースはデータを各テーブルに保存し、スピードアップを実現しました。MySQLのSQL言語はデータベースアクセスに使用される最も常用な標準化言語であり、その特徴はサイズが小さく、速く、コストが低く、オープンソースにあります。オープンソースなので、数多くの中小型サイトは全体的コストを削減するため、MySQLをサイトのデータベースにしているそうです。

MySQLとAccessの区別

MySQLの特徴:安価で、一般的に無料で、ネットワークロードが低く、検索しやすく、簡単にアプリのバックアップが可能で、操作しやすく、また様々のデータ形式に柔軟性のあるオープンデータベース・コネクティビティ(ODBC)で対応可能です

access-objectAccessの特徴:使い方が理解しやすく、操作しやすく、開発効率が高いです。

価格:MySQLは一般ユーザには無料で使用可能だが、内蔵の形でMySQLを使用し或いはMySQLのビジネス向けのソフトウェアのみを使用する場合、少しライセンス費用を支払う必要があり、それはAccessよりやや高いです。

同時発生処理:Accessは処理可能なアクセス数は無限だが、アクセスが同時発生処理の限界値内でなければなりません。MySQLのデフォルトアクセス数は最大100名のユーザだが、オンラインで大量な資料のやりとりを行っても、Mysqlの検索最適化に大きな影響を与えることがありません。

資料更新スピード:Windows 98にて同じハードウェアとサイズのデータにより数十万のデータを処理する場合、MySQLのデータ更新スピードは明らかにAccessを上回るが、対象構造を処理する場合、AccessはMySQLを上回ります。テーブルとインデックスをつくる場合、MySQLはテーブルをロックするため、大量データ処理時のスピードが落ちます。

構造の最適化:MySQLはそれ自体ではなく、ハードウェアの最適化のみを必要とします。Accessのデータベースは性能が高く、当然これはサイトの構造設計に関わっています。MySQLは外部接続に対応しておらず、いかにアクセスIOを最低値に減少させるか、1つか複数のCPUをいかに高速運行状態、及び適切な帯域幅に保つかが最適化の注意点であり、実際の設計とデータ検索の言語ではありません。

mysqlデータバックアップ:MySQL DumpはAccessより優れて安定したバックアップデータをアウトプットします。比較すれば、Accessでは1つのMDBファイルをコピーしてバックアップにするのみで、更にMySQlのバックアップが破損しても、その復元は破損したMDBファイルより遥かに簡単だと言えます。

MySQlデメリット:複雑な関連性機能の処理ができず、イベント処理とイベントの提出/撤回に対応していません。MySQlは外部接続と参考完全性制限に対応しないため、複雑資料関係のアプリには向かない一方、Accessは対応しています。またMySQlにはプロセス保存とトリガーがなく、複数のテーブルを1つのイベントプロセスにて更新を完成させる場合、MySQLのスピードが落ちます。

この章のまとめ

データベースファイルの役割を理解しようAccessでデータベースを扱うときは、データを蓄える機能(テーブル)や、データを入力するための機能(フォーム)、データを抽出するための機能(クエリ)、データを印刷 するための機能(レポート)を利用します。これらの機能を1つにまとめる役割を果たすのが、「データベースファイル」です。データの保存先や、入力フォーム、抽出などがバラバラのファイルで管理されるよりも、「データベースファイル」という1つのファイルになっている方がデータベース全体を分かりやすく管理できるのです。3 Accessでデータベースを扱うときは、まず空のデータベースファイルを作ることから始めます。データベースファイルを作成すると、Accessの画面にはナビゲーションウィンドウが表示されます。ナビゲーションウィンドウは、データベースファイルに含まれている「オブジェクト」が表示されるAccessの最も基本となるウィンドウです。以降の章では、ナビゲーションウィンドウを使ったデータベースのさまざまな操作と役割を紹介します。少しずつ覚えていきましょう。 データベースファイルの作成まず、情報の入れ物として空のデータベースファイルを作成する

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データベース ファイルを作るには

これまでのレッスンで、データベースファイルの役割や仕組みを説明しました。初めてデータベースを作るときは、必ずこのレッスンの手順で操作しましょう。空のデスクトップデータベース空のデータベースファイルを作成する基本編のレッスン❹を参考にAccessを起動しておくここでは、顧客情報を管理するためのデータベースファイルを作成する 20161108120657 ▶キーワードデータベース p.420テーブル p.420レポート p.422「空のデスクトップデータベース」って何?Accessのスタート画面に表示される「空のデスクトップデータベース」とは、文字通り何も情報が入っていないデータベースファイルのことです。Accessを使ってデータベースを作るときは、まず空のデータベースファイルを作り、そこにいろいろな情報を蓄積していきます。間違った場合は?手順2で間違ったファイル名でデータベースを作ってしまったときは、[閉じる]ボタンをクリックしてAccessを終了し、もう一度手順1から操作をやり直します。2003以前の形式でデータベースファイルを作成するこのレッスンで作成したデータベースファイルは、Access 2003以前のバージョンでは開けません。Access2003以前のバージョンで扱えるデータベースファイルをAccess 2016で作成するには、以下の手順で操作して[新しいデータベース]ダイアログボックスの[ファイルの種類]で[Microsoft Accessデータベース(2002-2003形式)]を選択します。 20161108120947 2 データベースファイルに名前を付ける 標準の設定では、[ドキュメント]フォルダーがデータベースファイルの保存先となる 20161108121053 オンラインテンプレートって何? テンプレートとは「ひな型」のことです。Accessでは、「オンラインテンプレート」と呼ばれるインターネットに公開されているさまざまなひな型からデータベースファイルを作成できます。 20161108121219 3 データベースファイルが作成された 新しいデータベースファイルが作成された手順2で入力したデータベースのファイル名と保存場所のフォルダーなどが表示された 20161108121414 テンプレートを利用してもいいの? Accessにはさまざまなデータベーステンプレートがあり、テンプレートからでもデータベースを作れます。ただし、テンプレートを使ってデータベースを作っても、すぐに業務で使えるデータベースが作れるわけではありません。実際の業務内容に合わせてテンプレートを修正する必要があるためです。テンプレートで作ったデータベースの修正はAccessの高度な知識が必要です。初めてデータベースを作るときは、テンプレートを使わずにはじめから作りましょう。 データベースファイルは情報の入れ物Accessが扱うファイルは「データベースファイル」と呼ばれるもので、ほかのアプリとは扱いが違います。ワープロソフトでは文書、表計算ソフトではワークシートといったように、1つのファイルに1つの情報が入るというのが一般的ですが、Accessの「データベースファイル」は1つのファイルに、テーブルやクエリ、レポートといったファイルがまとめて入ることを覚えておきましょう。  

データベース ファイルを開くには

Accessで既存のデータベースを利用するには、データベースファイルを開きます。ここでは、基本編のレッスン❺で作成したデータベースファイルを開いてみましょう。1 [開く]の画面を表示する 20161112144625 ▶キーワードOneDrive p.418データベース p.420ショートカットキーc+O·············· ファイルを開く以前使ったファイルを素早く開けるAccess 2016を起動すると、[最近使ったファイル]の一覧が表示されます。[最近使ったファイル]には、Accessで作成したり開いたりしたことがあるデータベースファイルの名前が表示され、ここから簡単にデータベースファイルを開けます。[最近使ったファイル]に開きたいデータベースファイルが表示されていて、ファイルを移動したり、削除していなければクリックで素早く開けるので試してみましょう。 2 [ファイルを開く]ダイアログボックスを表示する 20161112150659 なぜ[セキュリティの警告]が表示されるの? Accessの標準設定では、データベースファイルに含まれているマクロが実行されないようになっています。そのため、データベースファイルを開くたびに[セキュリティの警告]が表示されます。データベースファイルにマクロが含まれていなくても必ず表示されるので、手順4の方法でデータベースファイルを有効にしましょう。なお、コンテンツを有効化してマクロの実行が許可されたデータベースファイルを同じパソコンでもう一度開いたときは[セキュリティの警告]が表示されません。 3 データベースファイルを選択する 20161112150838 古いバージョンで作成したデータベースファイルも開ける Access 2016では、Access 2013以前のバージョンで作成したすべてのデータベースファイルを開けます。バージョンの違いはアイコンの形で判別できます。ただし、Access 2003/2002とAccess 2000のファイル形式の場合、アイコンでは区別ができません。ファイルを開くとタイトルバーに「(Access 2002 - 2003ファイル形式)」のようにファイル形式が表示されるので、タイトルバーをよく確認してください。 20161112150948 4 コンテンツを有効にする 20161112151041 間違った場合は?手順4で違うデータベースファイルを選択したときは、[閉じる]ボタンをクリックしてAccessを終了してから、もう一度Accessを起動して、正しいデータベースファイルを開き直します。 最初にデータベースファイルを開く作成済みのデータベースファイルを使って作業をしたいときは、Accessを起動した後でデータベースファイルを開きましょう。確実なのは[ファイルを開く]ダイアログボックスでデータベースファイルを開く方法です。なお、Accessのデータベースファイルは、複数のバージョンで同じファイル名を付けられます。場合によって、「名前は同じで作成したAccessのバージョンが違う」ということもあります。上のHINT!を参考にデータベースファイルのファイル形式をよく確認しましょう。  

データベースとは

データベースの特長データベースの役割は、データを蓄えて活用することです。手作業でのデータの管理方法とパソコンを使ったデータの管理方法の違いを見てみましょう。パソコンを使わないデータベースパソコンのデータベースがどのようなものなのかを知る前に、パソコンを使わないでデータを管理する方法を見てみましょう。例えば、パソコンを使わずに名刺を管理するには、「名刺を集める」「集めた名刺を保管する」「必要な名刺を探す」「名刺からあて名や帳票を作成する」といったことを手作業で行う必要があります。手作業はミスが起きやすく、作業に非常に時間がかかるといったデメリットがあります。 20161104144344 名刺を集めたり、抜き出した名刺から手書きで住所を書いたりする作業は、時間がかかるばかりでなく、ミスも起こりやすい▶キーワードデータベース データベースの仕組みを理解しようデータベースは、データを蓄える箱のようなものです。例えば、名刺を管理するツールとして名刺入れがあります。名刺入れは名刺(データ)を蓄えることができ、五十音順で並べて整理もできます。必要な名刺を抜き出して、あて名を書くなど別の用途でも使えます。これも立派なデータベースといえます。名刺入れのような役割を果たすのが、パソコンのデータベースです。データベースソフトでは、さまざまなデータを取り扱えるほか、素早くデータを抽出して、抽出したデータをいろいろな形式で印刷できます。Accessのデータベースデータの管理にAccessを使うと、今まで手作業で行っていたことをすべてパソコンで実行できます。名刺などのデータを入力した後で、入力したデータを抽出したり、いろいろな形式で印刷したりすることができます。そのため、手作業で行うよりも効率よく、さまざまなデータを管理できるようになります。 20161104144558 Accessなら、効率よくデータを管理して活用できる 世の中にあるいろいろなデータベース「データベース」とは、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。しかし、世の中ではさまざまなことがデータベースで実現されています。例えば、列車やホテルの予約システム、銀行のATM、インターネットのソーシャルネットワーキングサービスやブログなどのサービスもデータベースが使われています。さらに、ビッグデータの蓄積や分析など、膨大なデータを取り扱いたいときもデータベースが利用されます。 データベースにするとミスがなくなるさまざまなデータを使った業務を手作業で管理すると間違いが起きやすいものです。例えば、手作業で発注や請求などの業務を行うと、請求書の記入漏れや間違いなどが起きやすくなります。ところが、データベースを使えば、必要なデータをすべてパソコンで管理できるようになるので、効率よく業務を実行できるようになります。  

データベースファイル とは

ここでは、データベースファイルの機能と役割、基本編で作成するデータベースの内容を紹介します。それぞれの機能とデータベース作成の流れを確認してください。データベースの概要と作成の流れデータベースファイルの機能データベースファイルには、データの蓄積だけでなく、検索や抽出などの機能も含まれています。データを蓄える「テーブル」、データを入力するための「フォーム」、データを抽出するための「クエリ」、 データを印刷するための「レポート」の4つがデータベースファイルの最も基本的な機能です。なお、Accessでは、データベースファイルに含まれている機能を「データベースオブジェクト」または、「オブジェクト」と呼びます。詳しくは、この後のレッスンで解説していくので、まずは基本的な4つの役割を覚えておきましょう。 ▶キーワードオブジェクト p.419クエリ p.419テーブル p.420フォーム p.421レポート p.422 20161105181347 基本編のデータベース作成の流れ 基本編の第2章から第5章では、氏名や住所といった顧客情報を管理するシンプルなデータベースを作成します。まず、「テーブル」を作成してデータの入力や編集がしやすいようにテーブルの設定を行います。次にデータを抽出するための「クエリ」を作成します。クエリとは、特定の条件でデータを取り出したり、編集や並べ替えをしたりするための機能のことです。さらにテーブルにデータを入力しやすくなるように、フォームを作し、レポートの機能を利用して顧客の住所一覧表を印刷します。実際にデータベースを作り始める前に、データベース作成の流れを確認しておきましょう。 まずはテーブルから作成するAccessでデータベースを利用するときは、データベースファイルを作成した後で、「テーブル」を作成します。テーブルとは、いろいろなデータを保存するための入れ物のことで、データを入力したり、データを抽出したりする操作は、すべてテーブルに入力したデータが対象になります。 データを保管するためのテーブルを作成 データの入力や編集がしやすいようにテーブルの設定を行う →基本編 第2章 データを抽出するためのクエリを作成 指定した抽出条件での操作や並べ替え、集計などを行う →基本編 第3章 データを入力するためのフォームを作成 テーブルにデータを効率よく入力するために、専用の入力画面を作成する →基本編 第4章 一覧表を印刷するためのレポートを作成 抽出・集計したデータをさまざまな形式で印刷する →基本編 第5章

データを管理する テーブルを作るには

テーブルの作成このレッスンでは、いよいよテーブルを作成し、新しいフィールド(列)をテーブルに追加します。テーブルを作成するには、テーブルの作成 [作成]タブから操作しましょう。1 新しいテーブルを作成する 20161115123728 ▶キーワードオブジェクト p.419データシートビュー p.420テーブル p.420フィールド p.421レコード p.422データ型 p.420レッスンで使う練習用ファイルテーブルの作成.accdb 2 フィールド名を修正する 20161115124011 古いデータベースはウィンドウで表示されるAccess 2003以前のバージョンで作成したデータベースファイルを開くと、テーブルなどのオブジェクトはタブではなく、ウィンドウで表示されます。ウィンドウで表示されていても、本書で紹介している操作と同様の方法で操作できます。Access 2003より前のバージョンで作成したデータベースファイルは、ウィンドウで表示される 20161115124143 間違った場合は?手順2でフィールド名を間違って入力してしまったときは、もう一度フィールドをダブルクリックしてからフィールド名を入力し直します。3 [顧客の氏名]フィールドを追加する 20161115124304 [顧客ID]のフィールドに「(新規)」と入力されているのはなぜ?テーブルを作成すると、一番左のフィールドに「(新規)」と表示されます。これは、「オートナンバー」と呼ばれる属性が一番左のフィールドに自動的 に設定されるためです。オートナンバーのフィールドは、データを入力すると自動的に数値が入力され、レコードの重複を識別するために使われます。このレッスンで作成している[顧客ID]フィールドは、オートナンバー型のフィールドになり、データを入力すると、自動で連番が入力されます。[クリックして追加]で選択しているものは何?[クリックして追加]をクリックすると表示される[短いテキスト][数値][通 貨]などを「データ型」といいます。手順3 〜手順5ではデータ型を選択してフィールドを追加します。データ型とは、フィールドにどのような値を入力するのかを決めるものです。名前や住所などの文字を入力するフィールドは[短いテキスト]、金額や数量などの数値を入力するフィールドは[数値]に設定しましょう。数値を扱うフィールドは、データ型を[数値]に設定しておかないと、後で合計や平均などの集計ができなくなってしまうので注意してください。 4 [顧客のシメイ]フィールドを追加する 20161115124505 短いテキストと長いテキストって何?文字列を入力するためのデータ型には[短いテキスト]と[長いテキスト]の2つがあります。[短いテキスト]は従来の[テキスト型]と呼ばれるデータ型で、255文字までの文字列を扱えます。また[長いテキスト]は従来の[メモ型]と呼ばれるデータ型で、文字数に制限はありません。[長いテキスト]は検索や抽出時にとても時間がかかるので、特に理由がない限りは[短いテキスト]にしましょう。 5.[電話番号]フィールドを追加する 20161115124701 オブジェクトをウィンドウ形式で表示するにはAccess 2016では、テーブルなどのオブジェクトはウィンドウではなくタブで表示されます。複数のオブジェクトが開かれているときにタブをクリックすると、そのオブジェクトを表示できます。以下の手順で操作すれば、Access 2003やAccess 2002で作成したデータベースのように、テーブルなどのオブジェクトをウィンドウで表示できます。 20161115124814 6 テーブルを保存する 20161115124928 7 テーブル名を確認する 20161115125004 オブジェクトが分かるようにテーブル名を付けようテーブルなどのAccessのオブジェクトに名前を付けるときは、そのオブジェクトがどういう種類なのか、オブジェクトが何に使われるのかを考えて名前を付けましょう。例えば、顧客の情報を入力するテーブルに、単純に「顧客」という名前を付けてしまうと、名前を見たときに、それがテーブルなのかフォームなのか分かりません。「顧客テーブル」や「tbl_顧客」「T_顧客」のように、オブジェクトの種類(「tbl」はテーブルの意)も含めて名前を付けると分かりやすくなるので覚えておきましょう。 8 [顧客テーブル]を閉じる

20161115125148.

フィールドを削除するには間違ってフィールドを追加してしまったときなど、フィールドを削除したいことがあります。フィールドを削除するには、削除したいフィールドをクリックして選択してから[テーブルツール]の[フィールド]タブにある[削除]ボタンをクリックします。なお、フィールドを削除すると、フィールドだけではなく、フィールドに入力されているデータも削除されます。テーブルはデータを蓄えるための表形式の入れ物Accessでデータを蓄える場所はフィールド(列)とレコード(行)とで構成された表のようなものであることから、「テーブル」(表)と呼ばれています。テーブルは、「どのフィールドにどんなデータを入力するのか」をあらかじめ決めてから作成していきましょう。この章では顧客名簿のデータベースを作るので、「顧客ID」(通し番号)、「顧客の氏名」、「顧客のシメイ」(ふりがな)、「電話番号」といったフィールドをテーブルに追加します。    

テーブルにデータを 入力するには

テーブルを開くと、「データシートビュー」で表示されます。データシートビューを使ってテーブルに顧客の氏名やふりがな、電話番号を入力しましょう。1 [顧客テーブル]を開く 20161116143940 キーワードデータシートビュー p.420テーブル p.420オブジェクト p.419デザインビュー p.421フィールド p.421ナビゲーションウィンドウ p.421レコード p.422レッスンで使う練習用ファイルテーブルの入力.accdbショートカットキーt·············· 次のフィールドに移動2 [顧客テーブル]が表示された 20161116144351 データを入力するときは データシートビューテーブルなどのオブジェクトは、「ビュー」と呼ばれるいくつかの表示方法が用意されています。データシートビューは、テーブルの表示方法の1つで、テーブルにデータを入力したり、テーブルにどのようなデータが入力されているのかを確認するために使います。テーブルにはデータシートビューだけではなく、テーブルの構造やデータ型を編集するための「デザインビュー」と呼ばれる表示方法もあります。デザインビューについては、基本編のレッスン⓭を参照してください。3 [顧客の氏名]フィールドにデータを入力する 20161116144515 入力したデータを素早く修正するには入力したデータを修正するときはフィールドをクリックします。フィールドの中にカーソル( )が表示され、すぐにデータを修正できるようになります。なお、フィールドの中でダブルクリックしたときは、連続するデータが選択され、黒く反転します。マウスカーソルがの形のときにクリックすると、空色に反転し、フィールド全体が選択されてしまいます。その場合は、™キーを押すといいでし ょう。 20161116144614 4 [顧客のシメイ]フィールドにデータを入力する 20161116144704 間違った場合は?手順3で間違ったデータを入力したときは、bキーを押して文字を削除してから、もう一度入力し直します。 フィールドの幅を変更するにはこのレッスンで利用する[顧客テーブル]の[顧客のシメイ]フィールドは、フィールドの幅が狭いため入力した文字がすべて表示されません。フィールドの幅は、ドラッグ操作で簡単に変更できます。詳しくは、基本編のレッスン⓫で解説します。 5 入力モードを[半角英数]に変更する 20161116144839 レコードを削除するにはレコードを削除するには、以下の操作を実行します。ただし、レコードの削除は取り消しができません。削除する前によく確認しておきましょう。なお、レコードの削除を行うと[ 顧客ID] フィールドの番号がとびとびになります。このフィールドはレコードを識別するためのフィールドなので、番号が連続していなくても問題はありません。 20161116144952 6 [電話番号]フィールドにデータを入力する 20161116145042 保存するかどうかのメッセージが表示されたときはテーブルを閉じるときに、以下のようなダイアログボックスが表示されることがあります。このダイアログボックスは、データシートビューでフィールドの幅を変更したときなど、テーブルの形式を変更したときに表示されますが、「テーブルに入力したデータを保存する」という意味ではありません。ここでは、[はい]ボタンと[いいえ]ボタンのどちらをクリックしても構いません。詳しくは、基本編のレッスン⓬を参考にしてください。 20161116150810 7 続けて残りのデータを入力する 20161116150917 入力するデータの形式を統一しておこう4910テーブルの入力7 続けて残りのデータを入力する1件目のデータの入力が完了して、カーソルが新しいレコードに移動したテーブルにデータを入力するときは、入力するデータ形式を統一しましょう。例えば、[顧客のシメイ]フィールドにはカタカナで読みがなを入力していますが、全角カナと半角カナのデータが混在していると、[顧客のシメイ]フィールドのデータが検索しにくくなってしまいます。データを入力するときは入力する内容に気を配るだけではなく、文字の種類や空白の有無、全角や半角のどちらで入力するのかといったルールを決め、同じ形式で入力するようにしましょう。そうすれば後で検索したときでも、データの検索漏れを防げます間違った場合は?手順7で入力したデータが間違っていた場合は、フィールドをもう一度クリックして、データを入力し直しましょう。 20161116151135 テーブルを作ったらデータを入力しようテーブルを作ったら、データシートビューでテーブルにデータを入力しましょう。このレッスンで操作したように、はじめはテーブルに行(レコード)がありません。ところがデータを入力していくと、レコードが自動的に増えていきます。つまり、テーブルにレコードが追加されてデータが蓄えられていくのです。なお、1つのテーブルに蓄えられるレコード数に制限はありません。大量のデータを蓄えることができるのも、データベースの大きな特長の1つなのです。  

テーブルの 基本を知ろう

テーブルの仕組みテーブルを編集する前に、テーブルの仕組みを理解しておきましょう。テーブルの仕組みを理解すれば、テーブルの作成や編集を行うのも簡単です。テーブルとはAccessでデータを蓄えておく場所を「テーブル」といいます。パソコンを使わずにデータを管理するときは、名刺入れやバインダーなどを使います。テーブルは、名刺を管理するための「名刺入れ」や、「書類を管理するためのバインダー」などに相当します。この後のレッスンでは、テーブルを作成する方法や、テーブルにデータを入力する方法、一度作成したテーブルを自由に編集する方法などを紹介します。ここでは、テーブルが「いろいろなデータを蓄積するための入れ物」だということを覚えておきましょう。▶キーワードデータシートビュー p.420データベース p.420テーブル p.420デザインビュー p.421フィールド p.421フォーム p.421リレーションシップ p.422レコード p.422レポート p.422 20161111142129 テーブルには複数のビューがあるテーブルには「データシートビュー」や「デザインビュー」などのビューがあります。データシートビューはテーブルにデータを入力するためのビューです。一方、デザインビューは文字通りテーブルをデザインするためのビューで、テーブルにどのようなデータを入力するのか、データの内容は数値なのか、文字なのかといったことを設定します。例えば、[郵便番号]というフィールドがあったとき、「入力するのは文字(テキスト)で、10文字まで」という内容を設定できます。「ビュー」って何?「ビュー」とは、テーブルなどのAccessのオブジェクトをどのように表示して作業するのかを決める機能です。テーブルだけではなく、フォームやレポートなど複数のビューに切り替えて作業ができます。●データシートビュー 20161111142322 複数のテーブルを作成できる1つのデータベースファイルには複数のテーブルを作成できます。複数のテーブル同士を関連付けるリレーションシップの機能を使うと、複雑なデータベースも作れます。テーブル同士を 関連付ける方法については、活用編で詳しく紹介します。 大量のデータを管理できるAccessなどのデータベースの最大の特長は、大量のデータを管理できるということです。大量のデータと聞くと、「データを探すのに時間がかかる」というイメージを持つかもしれません。 しかし、どんなに大量のデータが入力されていても目的のデータを瞬時に探し出せるほか、特定の条件に一致するデータだけを素早く抽出できます。これらもデータベースの特長です。 ●デザインビュー 20161111142443 AccessとExcelの違いって何? Accessのデータベースが管理できるデータ件数に制限はなく、1つのデータベースファイルにつき最大2GBまでのデータを入力できます。対して、Excelでは、入力できる行が約100万行という制限があり、大量のデータを入力すると検索が遅くなるという違いがあります。テーブルは見ためが表なので、Excelなどの表計算ソフトと役割や機能を混同しがちですが、データベースと表計算ソフトは全く違うものなのです。  

テーブルを 保存するには

テーブルの形式を変えたときは、必ずテーブルを保存しておきましょう。テーブルの変更内容を保存するには、[上書き保存]ボタンを使います。1 テーブルの上書き保存を実行する 20161118124647 ▶キーワード テーブル p.420ナビゲーションウィンドウ p.421フィールド p.421ショートカットキーc+S·············· 上書き保存2 [顧客テーブル]を閉じる 20161118143521 テーブルを保存せずに閉じようとしたときはテーブルを保存せずに閉じようとすると「テーブルのレイアウトの変更を保存しますか?」という内容のダイアログボックスが表示されます。ここで、[はい]ボタンをクリックするとテーブルを保存できます。テーブルを保存したら次ページのHINT!を参考にテーブルを適切な名前に変更しておきます。[いいえ]ボタンをクリックすると、テーブルに加えた修正がすべて無効になってしまうので注意しましょう。 20161118143640 3 [顧客テーブル]を開く 20161118143721 テーブルの名前を変更するにはテーブルの名前は簡単に変更できます。例えば、間違った名前でテーブルを保存してしまったときなどは、以下のように操作しましょう。ただし、テーブルを開いている状態では名前を変更できません。テーブル名を変更するときは、手順2を参考にテーブルを閉じてから、操作を実行してください。 20161118143831 4 フィールド幅の変更結果を確認する 20161118143903 テーブルの形式を変えたら必ず保存を実行する Accessの保存とワープロや表計算ソフトの保存では、意味が違うので気を付けましょう。テーブルを保存しなければいけないのは、テーブルの形式(レイアウト)を変えたときです。基本編のレッスン⓫ではフィールドの幅を変更しました。この場合、テーブルが変更されたと見なされ、保存の対象となります。一方、テーブルへのデータの追加や修正といった操作は、操作の実行時にデータベースファイルが自動的に更新されるので保存の必要がありません。テーブルの保存が必要となる操作内容をしっかり覚えておきましょう。

テーブルをデザインビューで 表示するには テーブルのデザインビュー

ここでは、テーブルのビューを切り替える方法を解説します。テーブルをデータシートビューからデザインビューに切り替えるには[表示]ボタンを使います。1 [顧客テーブル]を開く 20161119160020 ▶キーワードデザインビュー p.421データ型 p.420テーブル p.420フィールド p.421レッスンで使う練習用ファイルテーブルのデザインビュー.accdbショートカットキーc+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替えc+,·········· データシートビューからデザインビューへの切り替えデータシートビューでもテーブルの編集ができるテーブルは、データシートビューでも編集できます。ただし、データシートビューでできることは、フィールド名の変更や新しいフィールドの追加、フィールドのデータ型の設定などに限られています。 2 デザインビューを表示する 20161119160213 デザインビューで新しいテーブルを作るには この章ではデータシートビューでテーブルを作成しましたが、デザインビューでも新しいテーブルを作成できます。デザインビューで新しいテーブルを作成するときは、以下の手順を実行しましょう。 20161119160303 順2では、[表示]ボタンの一覧からテーブルのビューを切り替えています。Accessの操作に慣れないうちは、一覧からビューを選択するといいでしょう。操作に慣れたら[表示]ボタンでビューを簡単に切り替えましょう。テーブルの場合は、データシートビューが表示されているときに[表示]ボタンをクリックするとデザインビューが表示されます。再度[表示]ボタンをクリックすると、データシートビューに表示が切り替わります。テーブルの編集作業を繰り返し行うときは、[表示]ボタンのクリックでビューを切り替えるといいでしょう。テクニックワンクリックでビューを切り替えられる●データシートビューからデザインビューに 切り替える❶[ホーム]タブをクリック❷[表示]をクリックデザインビューに切り替わる●デザインビ 20161119160359 3 デザインビューが表示された 20161119160438 間違った場合は?手順2で[データシートビュー]をクリックしてしまったときは、再度[表示]ボタンの▼をクリックして、[デザインビュー]を選び直します。デザインビューでフィールドの属性を細かく設定できるテーブルにはデータシートビューとデザインビューの2つの表示方法があります。データシートビューはレコードの入力や修正のほか、簡単なフィールドの編集を実行できます。デザインビューは、テーブルの構造を編集するための画面です。デザインビューではデータシートビューではできないフィールドの編集や、フィールド属性の細かい設定ができます。この2つのビューの違いと役割を覚えておきましょう。次のレッスンからはテーブルのデザインビューを使って、テーブルの形式を編集していきます。デザインビューでフィールドの属性を細かく設定できる  

住所を自動的に 入力するには

郵便番号から該当する住所を自動的に入力できるようにすると、入力がはかどり便利です。このレッスンでは、住所入力支援機能を追加する方法を説明します。1 [住所入力支援ウィザード]を起動する▶キーワード ウィザード p.418データシートビュー p.420テーブル p.420テーブル p.420定型入力 p.421デザインビュー p.421フィールド p.421レポート p.422❶[郵便番号]をクリック❷ここを下にドラッグしてスクロール❸[住所入力支援]のここをクリック❹ここをクリックレッスンで使う練習用ファイル住所入力支援ウィザード.accdbショートカットキーc+S·········· 上書き保存c+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替え[住所入力支援ウィザード]って何?郵便番号を入力したときに自動的に住所が入力されると便利です。逆に郵便番号が分からないときに、入力した住所から該当する郵便番号を入力できれば郵便番号を調べる手間を省けます。このレッスンで紹介する[住所入力支援ウィザード]を利用すれば、郵便番号から住所もしくは、住所から郵便番号をフィールドに自動入力できるようになります。2 郵便番号を入力するフィールドを指定する[住所入力支援ウィザード]が起動した郵便番号を入力するフィールドを指定する❶ここをクリックして[郵便番号]を選択❷[次へ]を間違った場合は?手順2 〜手順5で[住所入力支援ウィザード]の入力内容や設定を間違えたときは、[戻る]ボタンをクリックしてからもう一度やり直します。クリック3 住所の入力方法と入力先のフィールドを指定するフィールドに応じて住所の手順3の[住所の構成]では、「郵便番号に対応した住所をどのように分割して、どのフィールドに入力するか」を指定できます。このレッスンでは、都道府県とそれ以外の部分を2つのフィールドに入力するように設定していますが、ほかにもさまざまな分割方法を選べます。例えば、[分割なし]を選ぶと住所を1つのフィールドに入力できます。また、[都道府県、市区郡、住所の3分割]を選ぶと、都道府県、市町村とそれ以外の部分で3つのフィールドに住所を分割して入力でき ます。フィールドに合わせて目的の分割方法を選びましょう。分割方法を選べる4 入力のテストを行う都道府県と住所が1つのフィールドに入力される❶「540-0008」と入力5 変更を保存するフィールドに設定した内容を保存するかどうかを確認するメッセージが表示された「定型入力」とは「定型入力」とは、あらかじめ設定した規則に従って入力を支援するための機能です。定型入力を設定すると、あらかじめ設定した規則と異なるデータがフィールドに入力できなくなります。このレッスンでは、[住所入力支援ウィザード]によって[郵便番号]フィールドに「000 ¥-0000;;_」という定型入力が設定されます。これは、「『-』(ハイフン)でつながれた3けた+4けたの数字を入力しなければいけない」という規則を表しています。6 [郵便番号]フィールドの設定を変更する郵便番号を「−」(ハイフン)付きで登録できるようにする[郵便番号]をクリック間違った場合は?手順7で[定型入力]に入力する内容を間違ってしまったときは、再度[郵便番号]をクリックして[定型入力]への入力をやり直します。7 [定型入力]の書式を変更する❶[定型入力]のここをクリック❷Δキーを2回押して「;」と「;」の間にカーソルを移動❸半角数字で「0」と入力必ず半角文字で入力するなぜ、[郵便番号]フィールドの定型入力を変更するの?[住所入力支援ウィザード]で[郵便番号]フィールドに設定された定型入力では、入力したデータが「102-0075」と表示されます。しかし、[郵便番号]フィールドへ実際に入力されるデータは「1020075」という内容の数字になります。そのため、基本編のレッスン で作成するあて名ラベルのレポートを表示するときに、郵便番号が「1020075」となってしまいます。手順6では、フィールドに格納されるデータと定型入力で表示される内容が同じになるように、定型入力の書式を設定し直します。8 [都道府県]フィールドの設定を変更する[郵便番号]フィールドの[定型入力]の設定を変更できた[都道府県]をクリック郵便番号の定型入力の意味定型入力には「;」(セミコロン)で区切った3つのセクションを指定します。最初のセクションには「どういった入力規則を設定するのか」、2番目のセクションには「フィールドへどのような値が保存されるのか」、3番目のセクションには「入力中の空白の表示方法」 をそれぞれ指定します。このレッスンの郵便番号の場合は、最初のセクションには「000 ¥-0000」を指定していますが、それぞれ「0」は数字1けたを表す書式文字列、「¥-」は「-」(ハイフン)そのものを示すものなので、3けたと4けたの数字が「-」でつながれた文字列であることを意味します。2番目のセクションに何も指定しないと、定型文字列中の文字を含めずにデータをフィールドに保存します。例えば、「120-7773」と入力すると、実際には「1207773」がフィールドに入力されます。「0」を指定すると、「120-7773」などとハイフンを含む形で、定型入力中の文字を含めてフィールドに保存されます。3番目のセクションには入力中の空白文字をどの文字で代替するのかを指定します。一般に、文字を入力する必要のあるフィールドが空白になっていると、そこに文字を入力しなければならないのかが分からないため、空白以外の文字列を指定します。 9 [住所入力支援]の設定を変更するここでは、[都道府県]フィールドで住所から郵便番号が入力されないように設定する❶ここを下にドラッグして❷[住所入力支援]❸bキーを押して削除のここをクリックスクロール住所から郵便番号が自動で入力されるようにするときは、削除しないでおく●データシートビューでの表示1番目のセクションの設定により、3けたと4けたの数字をハイフンでつないで入力できる3番目のセクションの設定により、空白個所に「_」(アンダーバー)が表示される2番目のセクションの設定により、表示された内容がそのままフィールドに格納される[住所]フィールドの10 [住所入力支援]の設定を変更するステータスバーにフィールドの説明を表示できるデザインビューで各フィールドの[説明(オプション)]に文字列を入力しておくと、データシートビューでそのフィールドに値を入力しようとするときに、ステータスバーにその内容が表示されます。例えば、フィールド名が分かりにくいときに、[説明(オプション)]に詳しい説明を入力しておけば、データを入力する人への手助けとなります。11 データシートビューを表示する12 データを入力するフィールドのデータを編集するには™キーを押すtキーを使ってフィールドを移動すると、フィールドの内容が選択された状態になります。この状態のまま文字を入力すると、フィールドに入力されているデータが削除されてしまいます。フィールドのデータを編集するときは、™キーを押してフィールド内でカーソルが点滅している状態にしてから文字を入力しましょう。13 住所の続きを入力する間違った場合は?手順12で郵便番号を入力しても、都道府県と住所が自動で入力されないときは、[住所入力支援ウィザード]の設定が間違っています。手順1から操作をやり直しましょう。13 住所の続きを入力する[住所入力支援ウィザード]で住所の入力を楽にしよう何も設定していないテーブルでは、郵便番号と住所をそれぞれ入力しないといけないので、入力するデータが多ければ多いほど、住所の入力は非常に手間がかかります。ところが、[住所入力 支援ウィザード]を使って、郵便番号から住所を自動的に入力する機能をテーブルに追加すると、フィールドに郵便番号を入力するだけで住所が自動的に入力できます。住所を入力するテーブルを作るときは、[住所入力支援ウィザード]を活用しましょう。  

新しいフィールドを 追加するには

このレッスンでは、デザインビューを利用して[顧客テーブル]に都道府県や郵便番号を入力するフィールドを追加し、それぞデータ型とフィールドサイズ れ入力できる文字数を設定します。1 [郵便番号]フィールドを追加する 20161122152947 キーワードデータ型 p.420フィールド p.421レッスンで使う練習用ファイルデータ型とフィールドサイズ.accdbショートカットキーc+S·········· 上書き保存c+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替え 2[郵便番号]フィールドのフィールドサイズを 変更する. 20161122153159 文字を入力するフィールドのデータ型とは文字を入力するフィールドは、[短いテキスト]か[長いテキスト]のデータ型を設定します。[短いテキスト]には最大で255文字までを入力でき、入力可能な最大文字数の指定も可能です。[長いテキスト]の場合は約6万字までの文字を入力できます。しかし、データの検索に時間がかかるので、文字を入力するフィールドはなるべく[短いテキスト]を使用しましょう。 [郵便番号]フィールドは[短いテキスト]のデータ型でいいの?[郵便番号]フィールドは一見数値型のようですが、「0075」と入力しても、数値型では「75」という数値で扱われます。また、「102-0075」のように郵便番号には「-」(ハイフン)が入るので、[郵便番号]フィールドは[短いテキスト]が適しています。手順2で郵便番号のデータ型を[短いテキスト]以外にしてしまったときは、[データ型]のをクリックして[短いテキスト]に設定し直します。間違った場合は? 3 [都道府県]フィールドを追加する 20161122153359 数値を入力するフィールドにはどのデータ型を設定するの?数値を入力するフィールドには、[数値型][通貨型][オートナンバー型]などのデータ型を使用します。金額以外の数値入力なら[数値型]、金額の 入力なら[通貨型]を設定しましょう。[オートナンバー型]は、43ページのHINT!でも紹介していますが、レコードの入力時に自動で連番の数値が入力されるデータ型です。通常はレコードが重複しないように識別するために使用します。 4 [住所]フィールドを追加する 20161122153508 データ型の種類によって指定できるフィールドサイズが異なる手順2 〜手順3で設定するフィールドサイズとは、フィールドに入力できるデータの大きさを表します。例えば、[短いテキスト]のフィールドサイズは、 入力できる文字数です。[数値型]のフィールドサイズには、[整数型][長整数型][倍精度浮動小数点型]などがあります。これらは、扱える数値の上限や下限が違うのが特長です。金額以外で小数点以下の数値を入力するときは[倍精度浮動小数点型]、整数だけを入力するときは[長整数型]を使用しましょう。 6 データシートビューを表示する 20161122153642 必ず入力するフィールドには値要求を設定しよう この章で作成している[顧客テーブル]は、[顧客の氏名]フィールドに何もデータが入力されていないとデータベースとして意味がありません。[顧客の氏名]フィールドのように必ずデータを入力するフィールドには[値要求]を設定しましょう。以下の手順で[値要求]を[はい]に設定すると、特定のフィールドにデータが入力されていないときにエラーメッセージが表示されるので、データの入力漏れを防げます。 7 追加したフィールドを確認する 20161122153909 20161122154106 8 追加したフィールドにデータを入力する 20161122154204 間違った場合は?手順8や手順9で間違えてデータを入力したときは、bキーを押して文字を削除してからもう一度データを入力し直しましょう。9 続けて残りのデータを入力する 20161122154317 データシートビューでデータ型を変更するにはデータシートビューでもデータ型やフィールドサイズなどを変更できます。テーブルをデータシートビューで表示してから、変更したいフィールドをクリックして選択しましょう。次に[テーブルツール]の[フィールド]タブをクリックするとデータ型を変更できます。ただし、データ型やフィールドサイズを変更すると、入力したデータが失われてしまうことがあるので気を付けましょう。 20161122154456 10 入力したデータを確認する 20161122154542 データ型とフィールドサイズを適切に設定しようフィールドはテーブルの基本です。フィールドには適切なデータ型とフィールドサイズを設定しましょう。例えば、4万以上の数値を入力する可能性があるフィールドなのに、32767までの数値しか入力できない整数型にしてしまったり、郵便番号のフィールドに入力できる文字数を5文字にしてしまうと、後で正しく入力できないことが分かり、フィールドを設定し直さなければいけなくなります。このようなことが起きないように、テーブルにはどのようなフィールドが必要で、それがどのようなデータ型で、どのくらいの長さにしなければいけないのかを前もって考えておきましょう。  

日付のフィールドを 追加するには

これまで作ったテーブルに、登録日を入力するためのフィールドを追加してみましょう。追加した日付のフィールドに[日付/時刻型]のデータ型を設定します。1 [登録日]フィールドを追加する 20161123141236 1 [登録日]フィールドを追加する1 [登録日]フィールドを追加する1 [登録日]フィールドを追加するナビゲーションウィンドウ p.421日付/時刻型 p.421フィールド p.421レッスンで使う練習用ファイル 日付/時刻型.accdbショートカットキーc+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替え2 [登録日]フィールドのデータ型を変更する 20161123141533 文字列や数値以外のデータ型もある数値を扱うデータ型、文字を扱うデータ型のほかにも、テーブルのフィールドにはいろいろなデータ型を設定できます。代表的なデータ型には、このレッスンで紹介している[日付/時刻型]のほかに[Yes/No型]や[オートナンバー型]などがあります。[日付/時刻型]は日付や時刻を入力するときに利用します。[Yes/No型]は、請求書の有無や書類の未提出・送付済みなど、YesかNoの2つの値のいずれかを選択するときに利用します。[オートナンバー型]はデータを入力するときに自動的に連番が入力されるデータ型で、レコードを一意に識別するために使われます。3 間違った場合は?手順2で[日付/時刻型]以外のデータ型を選択してしまったときは、もう一度[日付/時刻型]を選択し直します。 3データシートビューを表示する 20161123141928 フィールドを削除するには 必要のないフィールドや間違って追加したフィールドは、以下の手順で削除できます。ただし、フィールドを削除すると、フィールドに入力されているデータもすべて失われてしまい、元に戻せません。フィールドを削除するときは、本当に削除しても問題がないか、よく考えてからにしましょう。 20161123142059 4 ナビゲーションウィンドウを閉じる 20161123142210 必要に応じてナビゲーションウィンドウは閉じておこう 手順4で操作しているようにナビゲーションウィンドウを閉じれば、作業領域を広く表示できます。データシートビューでテーブルを表示するときなど、作業領域が広い方が多くのフィールドを一度に確認できて便利で す。 5 [登録日]フィールドを確認する 20161123142342 カレンダーから日付を入力できる[日付/時刻型]に設定したフィールドは、カレンダーを表示して、カレンダーから日付を選んでも入力できます。[日付/時刻型]のフィールドをクリックするとフィールドの右側にカレンダーのアイコンが表示されます。表示されたアイコンをクリックしましょう。 20161123142542 20161123142612 6 登録日を入力する 20161123142704 日付の入力方法はいろいろある 日付を入力するには、さまざまな方法があります。西暦で入力するには年月日を「/」(スラッシュ)または、「-」(ハイフン)で区切って入力しましょう。年は4けたと2けたのどちらで入力しても構いませんが、2けたで入力する年数が00から29までは2000年代、30から99までは1900年代として入力されます。意に沿わない年数になってしまう場合は、年数を2けたではなく4けたで入力しましょう。なお、日付は半角文字でも全角文字でも正しく入力できます。 20161123142801 7 入力したデータを確認する 20161123142904 [日付/時刻型]に設定したフィールドに日付を入力する [日付/時刻型]のデータ型を設定したフィールドには日付や時刻を入力できます。このレッスンでは、登録日を入力するために[日付/時刻型]のデータ型を設定してフィールドを追加しました。ここでは日付だけを入力していますが、[日付/時刻型]のデータ型を持つフィールドには、日付だけではなく、日付と時刻、時刻のみといった、日付や時刻に関するさまざまなデータを入力できるようになります。  

日付の表示形式を 変えるには

データベースに入力した日付はパソコンの設定によって和暦で表示されることがあります。フィールドの書式を設定して、必ず西暦で表示されるようにしましょう。1 [登録日]フィールドの[書式]を設定する 基本編のレッスン⓭を参考に[顧客テーブル]をデザインビューで表示しておく基本編のレッスン⓰の手順4を参考に、ナビゲーションウィンドウを閉じておく▶キーワードデータシートビュー p.420デザインビュー p.421日付/時刻型 p.421フィールド p.421レッスンで使う練習用ファイルデータ型の書式設定.accdbショートカットキーc+S·········· 上書き保存c+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替え2 データシートビューを表示する和暦で表示するには日付を西暦ではなく、和暦で表示した方が便利なこともあります。日付を和暦で表示するには、次のような書式を指定しましょう。●「2016年3月5日」を 「 H28-03-05」と表示するgee-mm-dd「g」は元号を英字1文字で表したもので、「M」(明治)、「T 」(大正)、「S 」(昭和)、「H」(平成)に置き換えられます。「ee」は和暦の年に置き換えられますが、「e」が2文字のときは年は必ず2けたになります。「mm」と「dd」はそれぞれ月と日に置き換えられます。「mm」と「dd」も必ず2けたになります。●「2016年3月5日」を 「平成28年3月5日」と表示するggge年m月d日「ggg」は元号を漢字で表したもので、「平成」などに置き換えられます。「e」は和暦の年に置き換えられますが、10以下のときは先頭に0を伴わずに1けたになります。「m」と「d」は月と日に置き換えられ、この場合も10以下のとき は、0を伴わずに必ず1けたになります。3 [登録日]フィールドを表示する[顧客テーブル]がデータシートビューで表示されたここを右にドラッグしてスクロール手順1の操作3で[登録日]の書式フィールドプロパティに入力する内容を間違えると、データシートビューに切り替えたときに[登録日]フィールドの内容が正しく表示されません。手順5で日付が正しく表示されないときは、手順1で書式に入力した「y」「m」「d」が全角文字で入力されていることがあります。その場合は、もう一度書式を設定し直しましょう。間違った場合は?4 [登録日]フィールドの幅を調整する[登録日]フィールドの幅を調整する❶ここにマウスポインター を合わせるマウスポインターの形が変わった❷そのままダブルクリック5 入力されたデータが表示された[登録日]フィールドの幅が変更された書式は、あくまでも表示する方法を決めるためのもので、日付データの入力方法は変わりません。このレッスンの書式であれば、「16/03/01」のように西暦で入力したり、「H28/03/01」のように和暦で入力しても、すべて「2016年03月01日」と表示されます。書式を変えても入力方法は 変わらない日付が「xxxx年xx月xx日」の式で表示された[登録日]フィールドの幅が狭くて収まらないため、日付が[####]と表示されている書式は入力されたデータの表示形式を変えるもの書式とは、入力されたデータの内容を変えずに見ためだけを変えるためのものです。このレッスンのように日付の表示形式を統一したり、金額の先頭に「¥」を付けたりするときなどに使うのが一般的です。書式を指定するには「yyyy」「m」「d」などの決められた文字を使います。これらの文字は「書式文字列」と呼ばれ、データの内容は書式文字列によって整形され、表示されます。用途に合った書式を日付に設定してみましょう。  

日付を自動的に 入力するには

フィールドの数が多いテーブルでは、日付などが自動で入力されるようにするとデータ入力の手間を省けます。日付が自動的に入力されるようにしてみましょう。1 [登録日]フィールドに[既定値]を設定する基本編のレッスン⓭を参考に[顧客テーブル]をデザインビューで表示しておく基本編のレッスン.の手順4を参考に、ナビゲーションウィンドウを閉じておく❶[登録日]をクリック❷[既定値]のここを[顧客テーブル]を 上書き保存するクリック❸「date()」と入力❹[上書き保存]をクリック必ず半角文字で入力する▶キーワード関数 p.419データシートビュー p.420デザインビュー p.421フィールド p.421レコード p.422レッスンで使う練習用ファイル既定値.accdbショートカットキーc+S·········· 上書き保存c+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替え「date()」って何?手順1の操作3で入力する「date()」は、「組み込み関数」または「関数」と呼ばれるものです。「関数」は状況によって違う値を求めるときや、さまざまな計算をするときに使います。Date関数を使えば、現在の日付を表示できます。関数といっても数学のように難しく考える必要はありません。ここでは、「date()」と記述すると現在の日付がフィールドに表示されるということを覚えておいてください。間違った場合は?手順1の操作4で[上書き保存]ボタンをクリックしてエラーが表示されたときは、[既定値]に入力した内容が間違っています。手順1を参考にして、もう一度既定値の設定をやり直してください。2 データシートビューを表示する[登録日]フィールドに今日の日付が自動的に入力される ことを確認するため、データシートビューを表示する❶[表示]をクリック❷[データシートビュー]をクリック自動入力された日付を編集するには自動入力された日付を変更したいときは、日付の部分をマウスでドラッグして、日付をすべて選択してから、新しい日付を入力します。3 日付が入力されることを確認する[顧客テーブル]がデータシートビューで表示された❶[登録日]が自動的に入力されていることを確認❷データを入力既定値を使えばデータの入力を省力化できるテーブルのフィールドに既定値を設定しておくと、そのフィールドにデータを入力するときに、設定された既定値の内容が自動的に入力されるようになります。このレッスンではDate関数を使って[登録日]フィールドに現在の日付が自動的に入力されるようにしました。このように既定値は、あらかじめ入力されるデータが想定できるときに使うと便利です。例えば、性別のフィールドがあり、入力しなければいけない大多数のレコードが男性の場合、既定値として「男性」を設定しておけば、データ入力の手間を省けます。 この章のまとめ ●テーブルの使い方をマスターしよう テーブルはデータベースの最も重要な機能です。データの検索や抽出、印刷といったデータベースの操作は、すべてテーブルに入力されたデータを基に実行されます。テーブルをデザインするときは、テーブルにどのような情報を蓄積すればいいのか、そのためにはどんな名前のフィールドをどのようなデータ型で作ればいいのかを考えましょう。何も考えずにフィールドをどんどん追加していくと、不要な情報がテーブルに含まれてしまうことになります。テーブルを作るときやフィールドを追加するときは、「そのフィールドが本当に必要な情報なのか、それはどういった目的で使うのか」を考えながら作りましょう。なお、テーブルにどういったフィールドを追加するのかを考えることを「テーブルを設計する」といいます。この章で解説しているレッスンやHINT!の内容を参考にして、自分が作りたいデータベースのテーブルを設計してみましょう。テーブルのデータシートビューとデザインビュービューを切り替えながらテーブルへのデータ入力やフィールドの編集を行う練習用ファイルの[練習問題02_基本.accdb]を開いてください。[顧客テーブル]の[登録日]フィールドの右に、備考を入力するためのフィールドを作成してみましょう。●ヒント フィールド名は「備考」とし、データ型には[長いテキスト]を設定します。練習問題1で利用した[顧客テーブル]で[顧客の氏名]フィールドに入力できる文字数を10文字以内に設定して、テーブルを保存しましょう。●ヒント テーブルをデザインビューで表示して、[フィールドサイズ]を設定します。基本編のレッスン⓭を参考に[顧客テーブル] をデザインビューで表示しておく❶「備考」と入力❷ここをクリックして[長いテキスト]を選択フィールドを作成するには、まず[顧客テーブル]をデザインビューで表示します。[登録日]フィールドの下の[フィールド名]に「備考」と入力し、[データ型]のをクリックして[長いテキスト]を選択します。フィールドの追加が完了したら、[上書き保存]ボタン( )をクリックしてテーブルの変更を保存しておきましょう。 基本編のレッスン⓭を参考に[顧客テーブル]をデザインビューで表示しておく❷[フィールドサイズ]のここをクリック❸「10」と入力[顧客の氏名]フィールドに[フィールドサイズ]を設定するには、まず[顧客テーブル]をデザインビューで表示します。[顧客の氏名]フィールドをクリックして選択し、[フィールドサイズ]に「10」と入力します。変更し終わったら、[上書き保存]ボタン( )をクリックしてテーブル を保存しておきましょう。    

日本語入力の状態を 自動的に切り替えるには IME入力モード、IME変換モード

データを入力するときの入力モードはフィールドごとに設定できます。電話番号や氏名の入力を楽にするために、入力モードと変換モードの設定を変更してみましょう。1 入力モードを変更する 20161121150337 ▶キーワードフィールド p.421レッスンで使う練習用ファイルIME入力モード、IME変換モード.accdbショートカットキーc+S·········· 上書き保存c+.·········· デザインビューからデータシートビューへの切り替えc+,·········· データシートビューからデザインビューへの切り替えフィールドの入力モードを変更しようこのレッスンでは、フィールドプロパティの[IME入力モード]の設定を変更してフィールドの入力モードを変更 します。[顧客のシメイ]フィールドのように、はじめからフリガナを入力することが分かっているときは、フィールドの入力モードを[全角カタカナ]に変更してもいいでしょう。 2 変換モードを変更する 20161121150732 日本語入力時の漢字変換の設定には、[一般][人名/ 地名][話し言葉優先][無変換]の変換モードがあります。住所や氏名を入力するフィールドに[人名/地名]を選ぶと、Microsoft IMEの辞書が切り替わり、人名や地名が変換候補の上位に表示されます。変換モードって何? 20161121151316 3 データシートビューを表示する 20161121151548 データベース全体のフィールドプロパティを一括で変更できる同じフィールドが、すでにフォームやレポートなどで使われているときに、テーブルのフィールドプロパティの内容を変更すると、テーブルのフィール ドプロパティと、レポートやフォームのフィールドプロパティに矛盾が起きます。矛盾があると、データベースが正しく機能しません。手順1や手順2の操作後に[プロパティの更新オプション]ボタン( )が表示されたときは、テーブルとフォームやレポートのフィールドプロパティの値が異なります。[プロパティの更新オプション]ボタンをクリックすると、矛盾が起きているフィールドプロパティを一括で修正できることを覚えておきましょう。 4 入力モードが切り替わることを確認する 20161121151821 20161121151916 間違った場合は?手順4で変換モードや入力モードが正しく切り替わらないときは、[表示]ボタンの▼ をクリックしてデザインビューを表示し、手順1から設定をやり直します。5 フィールドにデータを入力する 20161121152007 入力したいデータに合わせて適切に設定しよう入力モードを[オフ]に設定すると、データを入力するときに日本語入力が自動的に[オフ]になります。電話番号や郵便番号を入力するフィールドに設定するといいでしょう。氏名など、日本語を入力することが分かっているフィールドには、日本語が入力できるように設定します。データを入力するとき自動的にひらがなや漢字、カタカナが入力される状態になるので、入力モードを切り替える手間を省けます。